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『Sweet Blue Age』感想 
2007.08.03.Fri [ 小説
Sweet Blue Age Sweet Blue Age
有川 浩、角田 光代 他 (2006/02/21)
角川書店

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有川浩さんの「クジラの彼」目当てに借りてみました。

読み応えのある執筆陣が揃ったアンソロジーで、半分くらいは読んだこのない方(もしくは名前だけ聞いたことのある方)だったのですが、かなり楽しんで読めました。

アンソロジーって、交通事故みたいに(*例えが悪い)思いも寄らぬ衝撃の出会いがあって面白いかも。
意外と面白い!!と引き込まれる作品が多くて粒揃いな一冊だなぁと思いました。
『あの八月の、』角田光代

30目前の女性二人が夜の大学に忍び込み、映研サークルでとった映画のメイキングビデオを見ながら当時を思い出す。というお話。

大体において、夜の学校というのは何故あんなにもドキドキするのか。
そんな共有の秘密めいた空間の中で、愚かしくも眩しい『青春』を振り返る。そのやり取りが、ただ単に懐かさに満ちているわけでなく、苦々しく見つめながらも今ある自分を噛みしめるものにもなっていて「上手い!」と思いました。
さすが角田さん、読ませてくれます。



『クジラの彼』有川浩

た、たまらない・・・(//∇//(//∇//(//∇//)

ちょっとこのラインナップの中では浮いているほどに王道純愛な恋愛ものです。
だから、このベタさがたまらないんだってばーーーーーー!!!!!

潜水艦乗りと遠距離恋愛するOLさんのお話なのですが、これまた男性が素敵でヒロインがカッコ可愛い。

特に、合コンでふとした一言で惹かれるやりとりや、その後「名残惜しくて」ファミレスで喋り続けるくだりなんかは、「そうそう、それ理想~~~!!」とじたじたしました。

結局、女性は肉体より精神的充足を求める方が大きいと思うので、出会いも「もっと知りたい・話したいと思うか」が決め手な気がする。
一応、この人とどこまでできるか?とも考えるんだけど、それよりもう一度会って話したいと思えるかどうかがキモだと思う。そんな微妙な(?)女心をがっちり掴まれました。

でもこれ、逆に男性が読んだら「いないいないこんな男」なんだろうなぁ・・・だからこそ、たまらないわけで。このベタな良さは、女性だったら年齢も問わないと思う。
たぶん、この話を50歳になって読んでもきゃーきゃー言ってたはずです私は。



『涙の匂い』日向蓬

初めて読む作家さんだったのですが、思いの外良かったです。

東北の田舎に左遷になった父親について転校したものの、なかなか馴染めない少女の話。

不器用な少年に対する、少女の淡い恋心が繊細というよりはリアルに描かれていて、とても良かった。

実は、後味が良いとは言えないラストなのですが、それすらも『少女視点でリアルに描かれた』延長線上にあるので、寂寥感は伴うものの心に残る一編でした。

他の作品も、読んでみたくなった。



『ニート・ニート・ニート』三羽省吾

どこがどうとも言えないのですが、どうも文章を読み続けるのが辛かったので4Pほどで挫折。
・・・・こういうこともあるさ。



『ホテルジューシー』坂木司

覆面作家・坂木司さんは、読んだことのある方。

兄弟の世話ばかり焼いていた女子大生が、ぽっかりと出来た「自分の時間」を持て余し、沖縄のホテルでリゾートバイトをする話。

繊細そうでいて、意外と攻撃的な気がしますこの人の文章。
「引きこもり探偵」の時は、あまりにBL臭いので女性かと思ったのですが、今回読んだ印象だと男性作家さんのような気もする。

主人公、生真面目で他人にも同じものを求めてしまうタイプなんですよね。どちらかというと同じ系統なので、他人事とは思えない・・・
ゆるやかな時間の流れる沖縄で、他人を受け容れる・許すことを知っていく主人公と一緒に胸が痛みました。

だって、このオーナーのいい加減さ、たぶん絶対に許せないよ私・・・(笑)これが傲慢さにつながっていくんだなぁと、反省。



『辻斬りのように』桜庭一樹

お名前聞いたことあるんですが、何書いた方でしょ?
とりあえず初読です。

ある日唐突に、辻斬りをするように男遊びをしようと思う女教師の話。

うむむ。
シャープな文章で、やりたかった事(言いたかった事)はわかるんだけど、ちょっと肩透かしなラストでした。

最後に女性の荒れ狂う性衝動の意味がわかるのですが、そこで「ああ、そうだったのか!」とざーっと共感が広がったり強烈な後味が残ったりはしなかったので残念。

一種、推理小説と考えればこれはこれで良いのかもしれない・・・



『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦

おおお、これ読んでみたかったんですよ!!
・・・って、短編だっけ?と疑問に思って調べてみたら、単行本の1章に当たるらしいですね。

思いも寄らないところで読みたいものが読めて、得した気分でした♪

えーっと、底なしの酒豪の”彼女”と、後輩である”彼女”に恋い焦がれる大学生の話です。

古風な言い回しの文章が敢えて使われていて、洒脱でテンポ良く交わされる会話、ぶっ飛んだ登場人物達が面白い。
時折、ぶはっと笑いながら読んでしまいました。

ただ、『面白味』の要であろう文章、個人的には読み辛かった。
話者の視点が変わるのも、面白いというよりはぶつぶつ途切れる印象でわかりにくい。

とにかく、”彼女”の可愛らしさを筆頭にそれぞれの登場人物の個性豊かさが魅力かと思います。

これたぶん、男性が読んだ方が面白いんじゃないかな?
なんとなく、文章が風変わりな中にも理詰めな雰囲気を感じる。

面白かったけれど、血液沸騰するような興奮はなかったかなぁ・・・


***

『あの八月の、』『クジラの彼』『涙の匂い』が個人的には好きでした。
が、残りの作品も読み応えがあるものばかりで、そちらの方が好きという方も多いかと思います。なかなか面白いアンソロジーでした。

しかしこれ、どういうテーマなんだろう?
『Sweet Blue Age』
というからには、青春?・・・って感じもしないなぁ(^◇^;)
テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
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--これ好いアンソロジーでしたね。--

 「クジラの彼」たまらんですよねー!ヒロインさんにすごく感情移入出来て、途中で何度も泣きたくなっちゃいました。えぇ勿論、あと10年たってもキャーキャー言いながら読むと思います(笑)

  ところで桜庭一樹さんですが、私的にはなんといっても「赤朽葉家の伝説」なんですが、「 少女七竈と七人の可愛そうな大人」やラノベで活躍されている作家さんです。
 私は、この本を図書館で借りて読んだのですが、いま一番勢いのある女性作家さんの作品が集まっているなと思いました。

- from すず -

-->すずさん--

良かったですーーーー!!

「クジラの彼」きゅーんとしつつ、私も何度も泣きそうになってしまいました・・・わかる!わかるよーーー!!!!って共感しちゃいますよね。・゜゜・(>_<;)・゜゜・。

桜庭さん、ラノベやミステリ系で活躍されているのですね。しかも、この短編がプロローグだったとか。
ミステリ系なのには納得です。
シャープな文章がぴったりだと思いました♪

どれも読み応えがあって、面白いアンソロジーでしたね!
久々に、読む幅が広がりそうな一冊でした。

- from 水瀬 涼 -

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 先日、今年の図書館での借りおさめという感じで、家人ともども26冊も借りて来ました。隣にお孫さんと座っていたおばあちゃんに、はれ~という感じであからさまに見つめられちゃいました(笑) そんな中の大収穫の一冊が「Sweet Blue Age」(角川書店)でした。帯にある
2007.08.06.Mon .No731 / What A Wonderful World / PAGE TOP△

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